これは僕の大学時代の話です。
浪人して大学に入ったこともあって1年生の前半は特に開放感に浸っていました。特に興味のないテニスサークルとかの新歓などに行きまくって、色んな女の子と仲良くなったのを覚えています。
迎えた秋の学園祭シーズン。仲良かった友人と学園祭でナンパすることにしました。
普通はここで自分の大学や近隣の大学がターゲットになるかと思いますが、僕らが選んだのは某有名・難関私立大学の付属高校。
大学の学園祭は結構ナンパ目的の男が多いもので、簡単に引っ掛けることはできません。ナンパ待ちの女の子がいるのも事実ですが、少しでもライバルが少ない場所を考えた結果、高校の学園祭にたどりつきました。つまりピチピチの女子高生、JKをナンパするってことです。
高校生でもイケてるメンズ軍団ならナンパしますが、大学生に比べたらその数は圧倒的に少ないはず。年上好き、経済力も多少あるという武器も活かせるかと思ったのです。今考えるとカスですね。
こうして入念に準備して迎えた当日。最寄り駅で待ち合わせをします。
緊張しながらも校舎の方へ向かうと、外部からも結構JKが遊びに来ているようでした。
当時大学1年生だった僕らは童顔だったことも幸いし、不自然感はありません。ナチュラルに溶け込んでいました。
まずは全体把握ということでなんとなく散歩しながら、暇そうな女の子がたまっていそうなポイントなどを抑えていきます。ベンチなどの軽く休憩できるようなところは鉄板ですね。
そしていざナンパスタート。
アプローチ方法は極めてスタンダート、「こんにちは~(^^)2人で来てるの~?」みたいな感じでどんどんアタックしていきます。本当に目的はお持ち帰りですが、目先のゴールとしてはケータイの番号交換。
学園祭ということもあり反応は悪くなく、50%くらいの確率でとりあえず番号は交換できていました。
ここで友人が秘策といって、バッグからなにかを取り出しました。よく見てみると名刺で、以下のように書いてありました。
Executive Producer
○○ ○○ ←自分の名前
自分の肩書としてエグゼクティブプロデューサーと勝手に書いてやがるのです。笑 もちろん完全なウソ。そもそもなんのエグゼクティブなのか、プロデューサーなのかも謎です。
しかしながら、これを声をかける時に使ってみたところ効果は抜群。話のネタにはなるし、時には「すごぉい。どこのテレビ会社ですか?」なんて聞いてきて目をキラキラしているJKも。
この手法でさらに番号ゲット率はあがり体感的には70%くらい。しかも話のネタになるので、これまで以上にどんどん声をかけやすくなりました。
ちなみに高校の学園祭は健全な雰囲気で、出し物やイベントを楽しむような感じでしたので、僕らのようにひっきりなしにナンパしている野郎らは他にはいませんでいた。
ライバルがいなかったのでやりやすかったのは間違いないですが、その代わりめちゃ目立ってたと思います。この予想は的中し・・・。
こうして調子よく、テンポよく2時間位で50人位の女の子と番号交換した頃でしょうか。まだまだターゲットはいるので意気揚々としていた時のことです。
その学校の先生と思われる方に話しかけられました。
「あのーなにやっているんですか?」
後からわかったことですが、不審に思った女の子が先生に報告したようです。
僕らはその先生に捕まり、校舎内の会議室用なところへ連れて行かれました。その部屋内には、その先生とは別にもう1人先生が。そして僕ら2人。4人が会議室に収まりました。
そして僕らへの尋問が始まったのです。
先生「さっきは、なにをしていたんですか?」
僕「えーとー、女の子と話してました。」
先生「これはなんですか?」
と言って僕らに突き出したのは、友人が作成したExecutive Producer名刺。僕らは絶句しました。
当然のことながら何のエグゼクティブプロデューサーなのかを問われましたが、ウソなので答えようがありません。素直に偽っていたことを認め、謝罪しました。
先生側も「反省しているようですし、今回はこれで見逃しましょう。」的なことを言っていたので、ほっと胸をなでおろしたのですが、これで終わりませんでした。
最後に僕らの個人情報をガッツリと聞いてきました。
- 本名
- 住所
- 電話番号
- 大学名
- 親の連絡先
などです。そしてさらに学生証をコピーされたので、完全に身元がバレてしまったということです。
こうして30分ほど会議室で叱責を受けた後、学園祭を後にしたのでした。
ちなみにすでに番号を聞いてしまっている50件ほどの情報については一切問われなかったので、その後メールで遊びの誘いをしたりしてました。
でもあんまりガッツリ攻めるのはリスクがあるので、ソフトアプローチしかしませんでした。結局、50人近くのJKと番号交換できたのに実際に出会えたのは0人です。ビビってやはりあんまりメールできなかったですね。
今でもその某有名・難関私立大学の付属高校には、僕ら2人の情報は残されていることでしょう。もちろん出禁をくらっています。